AM06:04 −光の国 会議室−

ようやく日が昇り始めてきた時刻。
まだ登校するには早いはずだが、そこには既に5人の顔があった。
中央から諸星 光、真田 龍一、橘 薫、高原 真、佐原 優介である。
光は全員の顔を確認すると、立ち上がり喋り始めた。
光「さて、こんな朝早く集まってもらったのには訳があります」
いつにも増して真剣な表情。
そんな光を四人は息を呑んで見つめる。
光「皆も知っての通り、最近の戦況は思わしくないよね?」
龍一「ああ、『闇の国』が着々と力をつけている。『偽り』と『終焉』が崩落するのも時間の問題だろう」
うん、っと光は頷く。
光「『偽り』と『終焉』が潰れればその矛先は…間違いなくうちに来ると思う。
   そうなると僕達には時間はあまり残されてない。
   だから…僕達は今やれることをやるべきだと思うんだ」
これを見てくれと光はプリントを四人にを渡す。
龍一「…何?」
薫「…は?」
真「…ぇ?」
優介「…はぁ!?」
四人の真剣な表情が即座に崩れた。
光「今日は、学校内の清掃をする!!」
ただ一人…光は真剣な表情そのものであった…。




学校戦争清掃
〜The Endless Clean〜




龍一「あー……光、一ついいか?」
光「なんだい?」
龍一「その…なんでいきなり掃除なんだ?布告に備えての訓練じゃないのか?」
光「…君達の眼は節穴なのか?」
突然光の声色が変わった。
光「最近の『光の国』の校内は荒れてばかりだ!校庭には大穴があき…」
龍一「…ぅ゛」←校庭でアナザディメンジョン乱射
光「校舎の窓は割れ放題…」
薫・真「…ギクリ」←校内で実践訓練して校内の窓の8割破壊
光「視聴覚室にはエロ本とAVが散乱…」
優介「…あ、あはははは…」←エロ介
光「こんな状態で最終決戦に挑める!?否、挑めるはずがない!
  環境の乱れは心の乱れ!この腐りきった環境と心は掃除で改正する!」
一人燃えている中、誰も反論することはできなかった…。





AM10:50 −光の国 校庭− 担当、真田 龍一、他

龍一は下っ端生徒を数人連れて黙々と校庭の穴を埋めていた。
龍一「……この広さを清掃…重労働だな」
校庭の広さを再確認した龍一は、苦笑しつつ自分の行動に後悔していた。
ちなみに光の国は校庭だけで東京ドームの5倍くらいの広さがある。
龍一があけた穴はその半分は埋め尽くしていた。
龍一「…まぁ、自分のやったことだしな。責任はちゃんととらな…」
っと、その瞬間…


ドガーン!


生徒1「大変だー!校庭の中に不発弾埋まってるぞー!!」
生徒2「ぎゃーーー!せっかく埋めた穴がー!!」
龍一「………」
穴の面積が増えた。





同時刻 −光の国 廊下− 担当、橘 薫、高原 真、他

薫「俺ら何気に結構な枚数割ってるな…」
真「・・・だな」
薫と真達は割ったガラスを取り替えていた。
現在とりかえた枚数だけでも50枚近くある。
ちなみに割れてる窓は残り300枚以上。
薫「…祖国から費用でなかったらとてつもなく校費使ってたな、これは」
真「まぁ、今度からは外で実践訓練することにしよう。こんな作業は二度とやりたくない」
薫「んだな」
はははと笑いあう二人。・・・が、神は容赦なかった


ドガーン!←さっきの爆発


校庭から爆発音が響いた。
そして・・・・・・・


バリーン!!


薫「………」
真「………」
爆風で張り替えた窓が全滅した。





さらに同時刻 −光の国 第一視聴覚室− 担当、佐原 優介、臥木 麗牙

麗牙「………なんつーか…阿呆かお前は?なんだこの量のエロ本とAVは?」
二人の目の前にはエロ本とAVが聳え立っていた。
優介「すごいだろ?ここまで集めるのには苦労したぞ」
一人腕を組み、うんうんと頷く優介を横目で見つつ、積み重なったAVに近づいた。
麗牙「…お前に呼び出されたから何だと思って来てみれば…なんでこんなことせないかんかね…。何々…?
    美奈1○歳 スク水といっしょ…美奈1○歳 御奉仕しますお兄ちゃん…美奈1○歳 最後の聖戦…?」
優介「あぁ、そのシリーズな。全部集めるの苦労したんだよなぁ…よかったら貸すか?」
麗牙「いらんわ!」
はぁ、っとため息をつくと二人は片付け作業を開始した。
そして5分ほどたった頃、麗牙は思い出したように口を開いた。
麗牙「ところでさ」
優介「あ?」
麗牙「お前たしか彼女いたよな?こんなん集めてて大丈夫なのか?」
優介「問題ない、あいつはわかってくれているからな」
麗牙「そうかそうか、幸せいっぱいだなぁ。このモテない男の敵」
高笑いする二人。しかしその空気は異常じゃなかった。
麗牙「…手前様とは決着をつけなきゃなんないみたいだな…」
ふと高笑いを止めると、麗牙は自分の持ち武器「守護獣剣アガートラーム」を手にとった。
優介「馬鹿の僻み屋に負ける俺じゃないぞ?」
優介も即座に視聴覚室の隅に置いていた「肩に力バット」を持ち、構えた。
麗牙「うぉぉぉぉりゃぁぁぁぁぁぁ!!」
優介「はぁぁぁぁぁぁ!!」
二人が武器を振り下ろそうとしたその瞬間…!


ドガーン!←校庭の爆発


揺れる校内。
そして…


ガラガラガラガラ!


麗牙「ギャーース!!」
優介「だぁーーーー!!」
崩れ落ちる美奈1○歳シリーズに二人は埋もれた。





PM15:40 −光の国 会議室−

再び会議室に五人が集まった。
ちなみに五人のうち、四人は今にも死にそうな顔をしている。
光「皆ご苦労様。おかげで学校が綺麗になったよ」
一人校長室で何もしてなかった光は元気である。
光「これで最終決戦に専念できるね。よかったよかった。
  あ、そうだ。もしも最終決戦で勝つことができたら…もう一度校内の清掃をしようと思うんだけどどうかな?」
四人の顔から血の気がひいた。
四人「却下!!」











そのころ『闇の国』では…。
月影「『偽り』と『終焉』を潰し終わったら校内の一斉清掃するぞ!」



学校戦争に続く...





あとがき
いやはや…どもども。お初の人は始めまして。お初じゃない人は………。 鯵野干物です。
ついに「Moonlight Heaven」が6万ヒットですよ!皆様!おめでたいですよ!
なんとも…小説を投稿したのは久々にございます。…っていうか書いたのがひさb(以下省略
お話の内容を補足するとですね、これはゆうてぃん氏の書いた学校戦争の前の話になります。
本編にでてないキャラもでてるしね。…まぁ、本編にでないだろうけど。
あと、本編と比べるとキャラが違う…って人もいると思いますが…キニスルナ
本当は6万ヒット記念に絵を送るつもりだったのですけどね。…気に入らなかったのですよ。個人的に。
それで急遽これを書き上げました。一日で。…よくやったなぁ、俺。
苦情などはシャインスターさんに送らず、干物(メール)に直接送ってくださいな。
あ、ちなみにこっそりとHPを営んでたりします。探してみると見つかるかもしれませぬな。
でわ、また会う日まで。しーゆー、なんとやら。

この作品にでてくる人物紹介

諸星 光(モロボシ ヒカル)−光の国の校長。本作では、一番壊れてる人。
真田 龍一(サナダ リュウイチ)−光の国所属、「天の叫び」隊長。書いてて唯一まともなキャラに見えてきた。
橘 薫(タチバナ カオル)−本編の主役。光の国所属、「夢見人」隊長。本作では地味キャラだった。
高原 真(タカハラ シン)−本編でも地味。本作でも地味。完全に地味キャラ。
佐原 優介(サハラ ユウスケ)−いろんな意味で本作一番目立った人。本編じゃロリコンじゃありません。
臥木 麗牙(フシキ レイガ)−↑の人とのやりとりだけのために作ったオリキャラ。本編じゃ出番ないです。
月影 鳥夜(ツキカゲ チョウヤ)−闇の国の校長。最後にオチを持ってった憎い奴。名前は発音しにくい。

以上、人物紹介(?)でした。